「子どもが突然鼻血を出した!どうしたらいい?」
子どもの鼻血は、保育園でもよく見られる症状のひとつです。
遊んでいるときや転んだとき、鼻を触ったあとなど、突然鼻血が出ることがあります。
鼻から血が出ていると、子どもも大人もびっくりしてしまいますよね。
でも、まずは落ち着いて対応することが大切です。
この記事では、保育園看護師として子どもの鼻血に対応してきた経験をもとに、
- 子どもの鼻血はなぜ出る?
- 鼻血が出たときの正しい止め方
- 鼻のどこを押さえる?
- 冷やしたほうがいい?
- 鼻血が止まらないときは?
- 病院を受診する目安
- 鼻血を繰り返すときに気をつけたいこと
について、わかりやすくまとめます。
※この記事は一般的な応急処置についてまとめたものです。出血量が多い、なかなか止まらない、顔色が悪いなど、心配な症状がある場合は医療機関へ相談してください。
子どもの鼻血は珍しくない?
子どもの鼻血は、比較的よく見られる症状です。
特に幼児から小学校低学年くらいの子どもでは、鼻の入り口に近い部分から出血することが多いとされています。
子どもは、
- 鼻をこする
- 鼻をほじる
- 鼻を強くかむ
- 鼻水や鼻づまりで鼻を触る
- 転んだり、鼻をぶつけたりする
など、鼻の粘膜に刺激が加わる機会が多くあります。
また、風邪やアレルギー性鼻炎などで鼻の粘膜に炎症があると、鼻血が出やすくなることもあります。
そのため、
「鼻血が出た=大きな病気」
というわけではありません。
まずは慌てず、正しい方法で止血しましょう。
子どもの鼻血が出たときの正しい止め方
鼻血が出たら、まず覚えておきたいのは、
「上を向かない」
「小鼻をしっかり押さえる」
ということです。
① 子どもを座らせる
まずは子どもを座らせます。
鼻血が出ると子どもは不安になるので、
「大丈夫だよ。今から鼻をぎゅっと押さえるね」
などと声をかけながら、落ち着かせてあげましょう。
② 少し前かがみになる
顔はやや下向きにします。
上を向いてしまうと、血がのどに流れ込みやすくなります。
血がのどに流れると、気持ち悪くなったり、吐いてしまったりすることがあります。
そのため、血を飲み込まないように、やや前かがみの姿勢にします。
③ 小鼻のやわらかい部分をしっかり押さえる
ここが、鼻血を止めるときの大切なポイントです。
鼻の付け根や硬い部分ではなく、小鼻を中心とした鼻のやわらかい部分を、親指と人差し指でしっかり圧迫します。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会では、小鼻を中心に鼻全体を約10分間しっかり押さえる方法が紹介されています。
④ 途中で何度も確認しない
「もう止まったかな?」と途中で何度も指を離すのではなく、一定時間しっかり圧迫することが大切です。
まずは約10分間を目安に、しっかり圧迫しましょう。
👃 「どこを押さえる?」を図で確認

実は私も、以前は「鼻の付け根」を押さえていました
ここで、保育園看護師として働いている私自身の経験を少し。
実は私も以前は、鼻血が出たときに鼻の付け根あたりを押さえていました。
「鼻を押さえれば止まる」と思っていたんです。
ところが、保育園で子どもの鼻血に対応していても、なかなか止まらないことがありました。
その後、改めて正しい止血方法を確認すると、
鼻の付け根ではなく、小鼻のやわらかい部分を圧迫する
ことがポイントだと知りました。
「ここだったのか!」と、私自身も勉強になったポイントです。
看護師として働いていても、身近な応急処置ほど「なんとなく知っているつもり」になっていることがあります。
だからこそ、鼻血への対応では**「どこを押さえるのか」まで知っておくことが大切**だと感じています。
鼻血が出たとき、冷やしたほうがいい?
「鼻血が出たら、鼻を冷やしたほうがいいの?」
と思う方もいるかもしれません。
鼻血を止めるために、まず優先したいのは冷やすことではなく、圧迫止血です。
ただし、転んだり、鼻や顔をぶつけたりしたあとに鼻血が出て、鼻の周りが腫れている場合には、腫れや痛みを和らげる目的で患部を冷やすことがあります。
その場合は、保冷剤などをタオルで包み、皮膚に直接当てないようにしましょう。
つまり、
「鼻血を止める=冷やす」ではなく、
「まず圧迫止血。ぶつけて腫れている場合は冷却も」
と覚えておくとよいでしょう。
鼻血が出たときにやらないほうがいいこと
❌ 上を向かせる
「鼻血が出たら上を向く」というイメージがあるかもしれません。
しかし、上を向くと血がのどに流れ込みやすくなります。
座って、少し前かがみ
を基本にしましょう。
❌ 鼻の付け根を押さえる
鼻血を止めるときは、鼻の硬い部分ではなく、小鼻を中心としたやわらかい部分を圧迫します。
❌ 何度も途中で確認する
「止まったかな?」と何度も鼻を離すと、十分に圧迫できません。
まずは約10分間、しっかり圧迫しましょう。
❌ 鼻にティッシュを深く詰める
鼻の奥にティッシュなどを深く詰めるのは避けましょう。
鼻の粘膜を刺激して、再び出血することがあります。
保育園で鼻血が出たとき、看護師が確認していること
保育園で鼻血が出たとき、確認するのは「血が出ている」ということだけではありません。
① 何をしていて鼻血が出たのか
例えば、
- 遊んでいて突然出た
- 鼻を触っていた
- 鼻をかんだ
- 転んだ
- 友達とぶつかった
- 顔をぶつけた
など、出血した状況を確認します。
特に顔をぶつけたあとに鼻血が出た場合は、鼻以外のけががないかも確認します。
② 子どもの様子
鼻血の量だけでなく、
- 顔色
- 意識や反応
- 痛み
- 気分不良
- めまい
- 吐き気
- 呼吸の状態
なども確認します。
③ どのくらいで止まったか
鼻血が出た時間や、圧迫してからどのくらいで止まったのかも大切です。
保護者へ伝えるときも、
「鼻血が出ました」
だけではなく、
「遊んでいるときに鼻血が出て、圧迫すると○分ほどで止まりました」
と、状況を具体的に伝えることができます。
保育園で実際にあった「鼻血がなかなか止まらなかったケース」
保育園で鼻血に対応していると、毎回すぐに止まるとは限りません。
以前、30分以上圧迫しても鼻血が止まらず、受診につなげたケースがありました。
その子は普段からくしゃみがよく出ていて、くしゃみをしたタイミングで鼻血が出ることもありました。
その後、耳鼻科を受診し、くしゃみなどの鼻の症状について治療を受けていました。
子どもの鼻血というと、
「鼻を触ったからかな?」
と考えがちですが、鼻炎などによって鼻の粘膜が刺激され、鼻血が出やすくなることもあります。
このケースを通して、
「鼻血が出た」だけではなく、
「最近、鼻水やくしゃみが多くないか」
「鼻血を繰り返していないか」
など、普段の様子も一緒に見ておくことが大切だと感じました。
もちろん、鼻血の原因は一つとは限りません。
鼻血を繰り返す場合や、鼻の症状が続いている場合は、耳鼻咽喉科などの医療機関に相談しましょう。
鼻血が止まらないときは?
まずは落ち着いて、正しい方法で圧迫します。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会では、30分くらい鼻を押さえても止まらない場合や、ふらつき・顔色不良、出血の勢いが強い場合、顔面の外傷を伴う場合などは、早めに耳鼻咽喉科または救急病院を受診するよう案内しています。
「10分圧迫したけれど、まだ少し血が出ている」という場合と、「30分しっかり圧迫しても出血が続いている」という場合では、対応も変わってきます。
時間を確認しながら対応することも大切です。
子どもの鼻血|病院を受診したほうがいい目安
次のような場合は、医療機関への相談・受診を考えましょう。
🚑 早めの受診を考えたいケース
- 30分ほど圧迫しても鼻血が止まらない
- 出血量が多い
- 出血の勢いが強い
- 顔色が悪い
- ふらついている
- 顔面を強くぶつけたあとに鼻血が出た
- 鼻の形がおかしい
- 鼻の痛みが強い
- 鼻血を繰り返している
- くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの鼻症状が続いている
特に、出血が続いているうえに顔色が悪い、ふらつくなど全身状態に変化がある場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。
また、鼻血を繰り返すことに加えて、歯ぐきからの出血や、少しのことで青あざができるなど、鼻以外の出血症状がある場合も医療機関への相談が必要です。
鼻血を繰り返すときは?
「最近、子どもの鼻血が多い気がする……」
そんなときは、鼻血だけを見るのではなく、普段の鼻の症状にも目を向けてみましょう。
例えば、
- くしゃみが多い
- 鼻水が続いている
- 鼻づまりがある
- 鼻をよくこする
- 鼻をよく触っている
- 鼻血を何度も繰り返す
などです。
風邪やアレルギー性鼻炎などによる鼻の炎症が、鼻血につながることもあります。
「鼻血だから鼻だけ」と考えず、鼻血が出るタイミングや普段の症状も一緒に見ておくと、受診時にも伝えやすくなります。
子どもの鼻血、まず覚えておきたい3つのポイント
鼻血が出たときは、慌てずに次の3つを思い出しましょう。
① 座らせる
落ち着いて座らせます。
② 少し前かがみ
上を向かず、血がのどに流れないようにします。
③ 小鼻をしっかり圧迫
鼻の付け根ではなく、小鼻を中心としたやわらかい部分を約10分間しっかり押さえます。
そして、
30分ほど圧迫しても止まらない、出血が多い、顔色が悪い、ふらつく、顔を強くぶつけたあとなどの場合は、早めに医療機関へ相談・受診しましょう。
子どもの鼻血は突然起こることがあります。
いざというときに慌てないためにも、
「上を向かない」
「小鼻を押さえる」
を覚えておくと安心です。
保育園でも、鼻血を止めることだけではなく、なぜ鼻血が出たのか、その後の子どもの様子はどうか、繰り返していないかまで確認しながら対応しています。
この記事が、家庭や保育の場で鼻血が出たときの「どうしよう?」を少しでも減らすきっかけになればうれしいです。
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- 子どものすり傷
- 子どもが頭をぶつけたとき
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- 子どもにとげが刺さったとき
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などの個別記事も追加していく予定です。
参考資料
- 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会「鼻出血」
- 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会「アレルギー性鼻炎」
- 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会「鼻出血―意外と知らない身近な耳鼻咽喉科・頭頸部外科」
※この記事は一般的な応急処置や受診の目安についてまとめたもので、診断や治療に代わるものではありません。症状が強い場合や判断に迷う場合は、医療機関へ相談してください。


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