大雨が続くと、
「今日は保育園に行っても大丈夫かな?」
「保育園は休園になるのかな?」
「もし登園したあとに災害が起きたら、子どもたちはどうするんだろう?」
と、不安になる保護者の方も多いのではないでしょうか。
2026年8月27日、石川県では大雨による災害が発生し、私の身近な地域でも保育園の休園や避難対応が行われました。
この日は、私自身が「子どもを保育園に行かせるのか」という保護者としての立場と、保育園看護師として災害時の対応を考える立場の両方を経験することになりました。
実際に災害を経験して改めて感じたのは、
「災害が起きてから考える」のではなく、普段からどう備えておくかが大切
ということです。
今回は、実際の経験をもとに、保育園で大雨や水害が起きたときの対応や、避難訓練の大切さについてまとめます。
2026年8月27日、石川県で大雨による災害が発生
2026年8月27日、石川県では大雨となり、各地で防災情報や避難情報が発表されました。
このときは、2026年5月29日から運用が始まった新しい防災気象情報も使われており、「レベル4大雨危険警報」などの情報が発表されました。
気象庁では、警戒レベル4に相当する防災気象情報が発表された場合、キキクルや河川の水位情報なども確認し、自ら避難の判断をすることが重要としています。
今回の大雨については、石川県も「令和8年8月27日からの大雨に関する情報」を公開しています。
※この記事では、実際に経験した保育園での対応を中心に紹介します。災害時の対応や休園の判断は、自治体や園の立地、周辺の道路状況、避難経路などによって異なります。
保護者として「今日は登園させていいの?」と迷った
大雨が続いていた朝。
私自身も、保護者として「今日は子どもを保育園に行かせても大丈夫なのかな」と迷っていました。
すでに登園の準備をしていたため、状況を確認しながらどうするか考えていたところ、朝の早い時間に子どもの保育園から休園の連絡がありました。
災害時には、保護者も「仕事はどうしよう」「子どもをどうするのが安全なのだろう」と、さまざまなことを同時に考えなければなりません。
だからこそ、保育園からできるだけ早い段階で情報が届くことは、家庭が安全を確保するためにも大切だと感じました。
勤務先の保育園でも避難対応が行われた
私が勤務する保育園でも、この日は休園となりました。
ただし、すでに登園していた子どもたちについては、災害の状況を踏まえて避難対応が行われました。
子どもたちは保育園のバスで避難場所へ移動。
その後、保護者へ連絡を行い、順番にお迎えに来てもらいながら、子どもたちの引き渡しを行いました。
全員の引き渡しが完了したあと、職員もそれぞれの安全を確保するため解散となりました。
実際にその場にいると、
「災害が起きたとき、保育園ではこうやって子どもたちの安全を確保するんだ」
と、普段の避難訓練が実際の行動につながっていることを強く感じました。
実際の災害で感じた「避難訓練の大切さ」
今回、特に印象に残ったのが避難訓練の大切さです。
勤務先の保育園では、以前から水害を想定した避難訓練を行っていました。
実際の災害時には、
- 子どもたちを安全な場所へ移動させる
- 職員がそれぞれの役割を担う
- 保護者へ連絡する
- 避難先で子どもたちを見守る
- 保護者へ引き渡す
という流れで対応しました。
「訓練でやったことが、そのまま実際の災害時の動きにつながっている」
と感じました。
災害が起きたときは、職員自身も不安になります。
そんな状況でも、あらかじめ役割や避難経路、連絡方法などを確認しておくことで、落ち着いて行動しやすくなります。
こども家庭庁も、保育所等の避難訓練について、地震や火災だけではなく、地域の特性に応じてさまざまな災害を想定して行うことを示しています。
こども家庭庁「保育所等における安全計画の策定に関する留意事項等について」
災害時は「避難したら終わり」ではない
今回、もう一つ強く感じたことがあります。
それは、
「子どもを避難させたら終わり」ではない
ということです。
避難したあとには、保護者への引き渡しがあります。
今回、多くの保護者は比較的早くお迎えに来てくれました。
しかし、大雨や浸水などの災害時には、
- 自宅周辺の道路が通れない
- 勤務先から移動できない
- 交通機関が止まる
- 保護者自身が避難しなければならない
など、さまざまな事情で、すぐに迎えに来られない可能性があります。
つまり、災害時の保育園の対応は、
「子どもを避難させる」だけではなく、「安全に保護者へ引き渡すところまで」考えておく必要がある
のだと感じました。
保育園で考えておきたい「引き渡し」への備え
災害時には、通常のお迎えとは違う状況になることがあります。
そのため、日頃から次のようなことを確認しておくことが大切です。
① 保護者への連絡方法
緊急時に、
「どの方法で連絡するのか」
を職員間で共有しておきます。
電話だけではなく、園の連絡アプリやメールなど、複数の方法を想定しておくことも重要です。
② 保護者がすぐに来られない場合
保護者自身が被災している場合、すぐに迎えに来られないこともあります。
その場合に、
- 誰が子どもを見守るのか
- どこで待機するのか
- 連絡が取れない場合はどうするのか
などをあらかじめ考えておく必要があります。
③ 引き渡し方法
災害時には、通常のお迎えとは違い、園児の引き渡しを安全に行える場所や方法を決めておくことも大切です。
休園の判断は「いつ知らせるか」も大切
今回、私が保護者として感じたのは、休園を決めることだけではなく、「いつ知らせるか」も大切だということです。
今回は、多くの子どもたちが登園する時間より前に休園の連絡がありました。
そのため、家庭でも無理に外へ出ることなく、安全を優先する判断ができました。
もちろん、災害の発生時間や雨の状況によっては、早い段階で判断することが難しい場合もあります。
そのため、
「何時までに判断する」
と一律に決めるのではなく、
気象情報、自治体からの情報、園周辺の状況、道路や避難経路の安全性などを総合的に判断すること
が重要だと感じます。
同じ警戒レベルでも、保育園によって対応は違う
災害時の保育園の対応について調べていると、
「警戒レベル4なら必ず休園なの?」
と思う方もいるかもしれません。
しかし、実際には、すべての地域・保育園が同じ対応になるとは限りません。
保育園の立地や、
- 浸水想定区域にあるか
- 土砂災害の危険があるか
- 周辺の道路状況
- 避難場所までの距離
- 避難経路の安全性
- 自治体からの情報
- 園児や職員の安全確保が可能か
など、さまざまな条件によって判断は変わります。
気象庁も、警戒レベル4に相当する防災気象情報が発表された場合には、キキクルや河川の水位情報などを活用して避難を判断することを示しています。
そのため、
「警戒レベル〇だから、すべての保育園が必ず同じ対応をする」
とは考えず、それぞれの地域や園の状況を確認することが大切です。
「休園しないこと」が助かる家庭もある
一方で、保育園の休園は、働く保護者にとって大きな負担になることもあります。
「子どもの安全は心配だけど、仕事を休めない」
という家庭もあるでしょう。
保育園が安全を確保しながら開園してくれることが、助かる家庭もあります。
だからこそ、災害時の対応は、
「休園すれば正解」「開園すれば間違い」
という単純なものではないと思います。
大切なのは、
子どもたちの安全を最優先にしながら、その地域や園の状況に応じて適切な判断をすること。
そして、その判断について保護者へできるだけ分かりやすく伝えることではないでしょうか。
保育園で日頃から確認しておきたい災害への備え
今回の経験を通して、保育園では次のようなことを日頃から確認しておくことが大切だと感じました。
・避難場所
災害の種類によって、避難場所が変わる場合があります。
「どこへ避難するのか」を職員全員が把握しておくことが大切です。
・避難経路
実際に歩いてみて、
「この道は大雨のときにも安全なのか?」
を確認しておくことも重要です。
・職員の役割分担
災害時には、子どもの誘導、点呼、連絡、救護、保護者対応など、さまざまな業務が発生します。
誰が何を担当するのかをあらかじめ決めておくことで、混乱を減らせます。
・保護者への連絡方法
緊急時の連絡手段や、連絡がつかない場合の対応についても確認しておきます。
・引き渡し方法
「保護者がすぐに来られない場合」まで想定しておくことが大切です。
・さまざまな災害を想定した訓練
地震や火災だけではなく、地域の特性に応じて、
- 大雨
- 洪水
- 土砂災害
- 台風
- 大雪
なども想定しておく必要があります。
今回の大雨を経験して、改めて感じたこと
今回、保護者としては、
「今日は子どもを保育園に行かせても大丈夫なのかな」
という不安を感じました。
一方、保育園看護師としては、
「災害が起きたとき、子どもたちの安全をどう守るか」
という視点で考える機会になりました。
実際に災害を経験して、一番強く感じたのは、
避難訓練は「訓練のための訓練」ではない
ということです。
普段は何気なく行っている避難訓練でも、いざというときには、その経験が職員の判断や行動につながります。
また、災害時には子どもだけではなく、保護者や職員自身も被災する可能性があります。
だからこそ、
「子どもをどう避難させるか」だけではなく、「その後どう安全に過ごし、どう保護者へ引き渡すのか」まで考えておくことが大切
だと感じました。
まとめ|災害への備えは「起きる前」に
大雨や水害は、いつ起こるか分かりません。
今回の経験を通して改めて感じたのは、
災害が起きてから対応を考えるのではなく、起きる前に準備しておくことの大切さです。
保育園では、
- 災害の種類に応じた避難場所・経路の確認
- 職員の役割分担
- 保護者への連絡方法
- 園児の安全確認
- 保護者への引き渡し方法
- 保護者がすぐに迎えに来られない場合の対応
- 実際の災害を想定した避難訓練
などを、日頃から確認しておくことが大切です。
そして保護者としても、
「大雨のとき、保育園はどう対応するのか?」
「休園になった場合はどうするのか?」
「災害時の連絡はどこから来るのか?」
などを、平常時に確認しておくと安心です。
災害は、できれば起きてほしくないもの。
だからこそ、何も起きていないときに準備しておくことが、子どもたちの安全につながるのだと思います。
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