夏になると保育園で流行しやすい感染症のひとつが「手足口病」です。
「ポツポツが出てきたけれど手足口病?」
「いつから保育園に行けるの?」
「兄弟にうつらないようにするには?」
と不安になる保護者の方も多いのではないでしょうか。
手足口病は乳幼児に多く見られる感染症で、症状の出方には個人差があります。発熱だけで終わる子もいれば、口の痛みで食事が取りにくくなる子もいます。
この記事では、
- 手足口病の症状
- 病院を受診する目安
- 家庭での過ごし方
- 登園の目安
- ヘルパンギーナとの違い
- よくある質問
について、保育園看護師の視点も交えながら解説します。
手足口病とは?
手足口病はどんな感染症?
手足口病は、主にコクサッキーウイルスやエンテロウイルスによって起こる感染症です。
名前のとおり、手のひら・足の裏・口の中などに発疹や水疱が現れることが特徴です。
特に夏に流行しやすく、乳幼児を中心に感染が広がります。
どうやってうつる?
手足口病は、
- 飛沫感染
- 接触感染
- 糞口感染
によって広がります。
咳やくしゃみだけでなく、唾液や便にもウイルスが含まれるため、手洗いがとても大切です。
保育園で流行しやすい理由
小さな子どもは手洗いが十分にできないこともあり、おもちゃや生活の中で自然と接触が増えます。
そのため、一人が感染するとクラス内で広がることがあります。
手足口病の主な症状
発熱
発熱はみられない場合もありますが、38℃前後の熱が出ることがあります。
高熱が続くことは比較的少ないとされています。
手や足の発疹
手のひらや足の裏、指先などに小さな発疹や水疱が現れます。
ひじやひざ、おしり周辺に出ることもあります。
口の中の水疱
口の中に水疱や口内炎のような症状ができることがあります。
痛みのため、
- 食欲が落ちる
- 水分を嫌がる
- 機嫌が悪くなる
- よだれが増える
ことがあります。
症状の出方には個人差がある
同じ手足口病でも症状の出方はさまざまです。
- 発熱だけで終わる
- 発疹が目立つ
- 口の痛みが強い
- 元気はあるが食欲が落ちる
など、一人ひとり違います。
クラスで手足口病が流行し始めると、保育園では他の子どもたちの発熱や発疹がないか、いつも以上に注意して見守っています。
ただ、「熱が出たから手足口病かな?」と思っていても別の感染症だったり、発熱だけで終わったりすることもあります。
診察時には発疹が見られず診断に至らない場合もありますが、その後に少数の発疹が出たり、症状が軽く経過したりすることもあります。
一方で、発熱だけの場合は別のウイルス感染症であることも多く、症状だけで判断することはできません。
同じ園で過ごしていても症状の出方はさまざまです。だからこそ保育園では、一人ひとりの体調の変化を丁寧に見守っています。
手足口病とヘルパンギーナの違い
どちらも夏に流行するため混同されやすい感染症です。
| 項目 | 手足口病 | ヘルパンギーナ |
|---|---|---|
| 発疹 | 手足や口に出る | 基本的に手足には出ない |
| のどの痛み | あり | 強いことが多い |
| 発熱 | 軽い場合も多い | 高熱になりやすい |
| 流行時期 | 夏 | 夏 |
ただし、症状だけで見分けることは難しく、医師の診察が必要です。
手足口病のときの家庭での過ごし方
水分補給を優先する
口の痛みがあると飲食を嫌がることがあります。
食事よりもまずは水分補給を優先しましょう。
食べやすいものを選ぶ
- ゼリー
- ヨーグルト
- 豆腐
- プリン
- 冷ましたうどん
など、刺激の少ないものがおすすめです。
お風呂に入ってもいい?
発熱がなく元気があれば、基本的には入浴できます。
ただし、
- 高熱がある
- ぐったりしている
- 水分が取れていない
場合は無理をせず、体調が回復してからにしましょう。
兄弟がいる場合の注意点
家庭内では感染が広がりやすくなります。
次のことを心がけましょう。
- こまめな手洗い
- タオルの共用を避ける
- おむつ交換後の手洗い
- 食事前の手洗い
特に便の中には症状が治まった後もしばらくウイルスが排出されるため注意が必要です。
手足口病はいつから保育園に行ける?
登園の目安
手足口病は、発疹が完全になくなるまで休まなければならない病気ではありません。
一般的には、
- 発熱がない
- 元気に過ごせる
- 水分が取れる
- 普段どおり食事ができる
ことが登園の目安になります。
登園前に確認したいポイント
□ 元気がある
□ 水分が取れている
□ 食事が取れている
□ 普段どおり遊べる
□ よく眠れている
ポツポツが残っていても登園できる?
発疹が残っていても、全身状態が良ければ登園できることが多いです。
ただし、園によって対応が異なる場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
発疹が残っていると心配になりますが、保育園で重視しているのは発疹の数よりも、お子さんが元気に過ごせるか、水分や食事が取れているかです。
病院を受診する目安
次のような場合は医療機関へ相談しましょう。
水分が取れない
尿の回数が少ない
ぐったりしている
高熱が続く
呼びかけへの反応が悪い
特に脱水症状には注意が必要です。
手足口病に関するよくある質問(Q&A)
Q. 手足口病のあとに爪が剥がれることはありますか?
あります。
手足口病の数週間後から1〜2か月ほど経って、爪が剥がれることがあります。
多くは自然に新しい爪が生えてくるため、慌てず様子を見ましょう。
Q. 手足口病のあとに皮がむけることはありますか?
あります。
手や足の皮がむけることがありますが、多くは自然に改善します。
Q. 妊婦にうつると危険ですか?
妊婦さんも感染することがあります。
多くは重症化しませんが、感染予防のため手洗いを徹底し、体調に不安がある場合はかかりつけ医へ相談しましょう。
Q. 大人もうつりますか?
大人も感染することがあります。
子どもより症状が強く出る場合もあるため注意が必要です。
Q. 一度かかったらもうかかりませんか?
原因となるウイルスが複数あるため、再び感染することがあります。
保育園でも同じシーズンに複数回かかる子がいます。
まとめ
手足口病は乳幼児に多く見られる感染症です。
症状の出方には個人差があり、発熱だけで終わる子もいれば、口の痛みで食事が取りにくくなる子もいます。
発疹が残っていても登園できる場合がありますが、最も大切なのは「元気に過ごせるか」「水分や食事が取れているか」です。
家庭では水分補給を優先し、手洗いなどの感染対策を続けながら様子を見守りましょう。
関連記事
・解熱後はいつから保育園に行ける?登園の目安と家庭で確認したいポイント
・保育園で熱がでたらどうする?保育園看護師が見ているポイントを解説
・子どもの発熱|病院を受診する目安は?保育園看護師がわかりやすく解説
・保育園で流行りやすい感染症|症状・うつり方・登園の目安を保育園看護師が解説感染症
参考文献
・国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト「手足口病」
参考・お願い
※本記事は、厚生労働省、こども家庭庁、国立健康危機管理研究機構(感染症情報提供サイト)などが公表している情報を参考に作成しています。お子さまの症状や登園の判断に迷う場合は、かかりつけ医や通園先へご相談ください。

コメント