私は現在、保育園看護師として働いています。
子どもの体調管理やケガの対応、保護者対応など、日々さまざまな場面で子どもたちと関わっています。
体調不良の子どもがいると、保育士さんが保護者へお迎えの連絡をします。
私はその様子を見守ったり、子どもの状態を確認したり、必要に応じて保護者へ説明したりする立場です。
「子どものためにも、できるだけ早く迎えに来てもらえたらいいな」という気持ちで見守っています。
しかし、保育園から連絡を受ける立場も経験したことで、電話の向こう側にいる保護者の気持ちをより深く考えるようになりました。
今回は、保育園で働く立場と親の立場、その両方を経験して感じたことをお話したいと思います。
保育園からの電話は、それだけでドキッとする
私の場合、保育園から直接携帯電話へ連絡が来るのではなく、職場へ電話が入り、
「〇〇保育園からお電話です。」
と取り次がれます。
その一言だけで胸がドキッとします。
「熱かな?」
「転んでケガをしたのかな?」
「何かあったのかな?」
電話に出るまでのほんの数秒でも、いろいろなことを考えてしまいます。
「何時頃来られますか?」その一言の重み
保育園では、お迎えの連絡をした際に、
「何時頃来られそうですか?」
と確認することがあります。
子どもの見通しを立てるためにも必要な確認ですし、少しでも早く保護者のもとへ帰してあげたいという思いがあります。
でも、親になって電話を受ける側になると、その質問の重みを感じるようになりました。
もちろん、できるだけ早く迎えに行きたい。
でも現実には、仕事を途中で引き継いだり、上司へ報告したり、同僚へお願いをしたりと、すぐに職場を離れられないこともあります。
「急ぎたいのに急げない。」
そんなもどかしさを感じるようになりました。
子どもを優先してほしいという気持ちは変わらない
保育園で働いていると、
「今日は無理をせず、ゆっくり休ませてあげてほしい。」
そんな気持ちが強くあります。
十分に回復しないまま登園すると、症状が長引いたり、他の子へ感染が広がったりする可能性もあります。
親になった今も、その気持は変わりません。
私自身、自分の子供には無理をさせたくないと思っています。
一方で、急に仕事を休んだり早退したりすることの大変さも、よく分かります。
病棟で働いていた頃の私だったら、「今日は休めない」「人手が足りない」「勤務変更をお願いするのは申し訳ない」という気持ちの方が強かったかもしれません。
だからこそ、働く親が抱える葛藤にも共感できるようになりました。
お迎えの時の伝え方で安心感は変わる
お迎えに行った時、その日の様子を丁寧に教えてもらえると、とても安心します。
「いつ頃から熱が出たのか」
「水分は飲めていたか」
「食欲はどうだったか」
「どんな様子で過ごしていたか」
「周りで流行っている感染症はないか」
具体的に伝えてもらえると、帰宅後の対応もしやすくなります。
一方で、アドバイスや注意が強くなりすぎると、保護者にとって負担になってしまうこともあります。
子どものことを心配しながら仕事を調整し、急いで迎えに来た保護者は、それだけでも気持ちに余裕がないことが少なくありません。
必要なことをきちんと伝えながらも、安心できる言葉を添えることの大切さを、親になって改めて感じました。
立場が変わると、見える景色も変わる
保育園で働いていると「子どものために」という思いが一番でした。
親になった今は、それに加えて、仕事との両立や周囲への申し訳なさ、急いで向かう保護者の気持ちも分かるようになりました。
どちらの立場にも、それぞれの思いがあります。
だからこそ今は、保護者対応をする時も、
「正しく伝えること」と同じくらい、「安心してもらうこと」も大切にしたい。
そう思うようになりました。
まとめ
保育園からの呼び出しは、保護者にとっても決して気持ちの軽いものではありません。
でも、その電話の向こう側には、子どもの健康を守りたいという共通の思いがあります。
保育園で働く立場と親の立場、その両方を経験した今だからこそ、相手の気持ちに寄り添いながら関わっていきたいと思います。
同じように働きながら子育てをしている保護者の皆さん、そして保育園で子どもたちを見守る先生方、それぞれの立場を少しでも理解し合えるきっかけになれば嬉しいです。

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