子どもに突然、熱が出たり、口の中にブツブツができたりすると、
「手足口病?それともヘルパンギーナ?」
と気になることがあります。
どちらも夏に流行しやすく、乳幼児に多い感染症ですが、症状の出方には違いがあります。
この記事では、手足口病とヘルパンギーナの違いを、症状・発熱・発疹・口の中の様子・登園の目安から、保育園看護師の視点も交えて分かりやすくまとめます。
手足口病とヘルパンギーナ、ここが違う!

手足口病
- 手・足・口などに発疹や水疱
- 発熱することもある
- 口の中に発疹ができる
- 手足の発疹が特徴のひとつ
ヘルパンギーナ
- 突然の発熱
- のどの痛み
- 口の奥に水疱や潰瘍
- 手足の発疹は通常みられない
手足口病は手足や口などに発疹が出る一方、ヘルパンギーナは突然の発熱とのどの症状が目立つのが大きな違いです。
手足口病はどんな病気?
手足口病は、名前のとおり手・足・口などに発疹や水疱がみられる感染症です。
発熱することもありますが、厚生労働省によると発熱は38℃以下のことが多く、多くは3~7日ほどで自然に治ります。
ただし、症状の出方には個人差があります。
手足口病の主な特徴
- 手や足に発疹・水疱
- 口の中にも発疹・水疱
- 発熱することがある
- 口の痛みで食欲が落ちることがある
- 乳幼児に多い
- 夏に流行しやすい
手足口病は、飛沫・接触・糞口感染などで広がります。保育園などの集団生活では、手洗いやおむつ交換後の手指衛生などが大切です。
ヘルパンギーナはどんな病気?
ヘルパンギーナは、突然の発熱と、のどの痛み・口の奥の水疱が特徴的な感染症です。
発熱は1~3日ほど続くことがあり、のどの痛みから食欲が落ちたり、水分がとりにくくなったりすることがあります。
ヘルパンギーナの主な特徴
- 突然発熱する
- のどが痛くなる
- 口の奥に水疱や潰瘍ができる
- 食欲が落ちることがある
- 手足の発疹は通常みられない
- 乳幼児に多い
- 夏に流行しやすい
手足口病とヘルパンギーナの違いを比較
| 手足口病 | ヘルパンギーナ | |
|---|---|---|
| 発熱 | あることもある | 突然の発熱が特徴 |
| 口の症状 | 水疱・発疹など | のど・口の奥に水疱・潰瘍 |
| 手足の発疹 | みられやすい | 通常みられない |
| 食事 | 口の痛みで食べにくくなることも | のどの痛みで食べにくくなることも |
| 好発年齢 | 乳幼児 | 乳幼児 |
| 流行 | 夏に多い | 夏に多い |
見分けるときは「どこに症状があるか」に注目
「口の中にブツブツがある」というだけでは、手足口病とヘルパンギーナを簡単に区別することはできません。
見るポイントは、

①手足に発疹があるか
②口のどの場所に症状があるか
③熱がどのように出ているか
④食事や水分がとれているか
です。
ただし、症状だけで病名を判断することは難しいため、心配な場合は医療機関に相談しましょう。
保育園看護師が見る「病名以外」のポイント
保育園で子どもの様子を見るとき、病名だけを見ているわけではありません。
特に大切なのが、**「その子が普段どおり生活できているか」**です。

チェックしたい4つのポイント
①水分がとれている?
口やのどが痛いと、水分を嫌がることがあります。
②食事がとれている?
食事量が普段より大きく減っていないか確認します。
③元気がある?
熱が下がっていても、ぐったりしている場合は注意が必要です。
④おしっこは出ている?
水分がとれているかを見るひとつの目安になります。
手足口病・ヘルパンギーナは、口やのどの痛みによって食事や水分がとれなくなることがあるため、「熱が下がったか」だけではなく、全身状態を見ることが大切です。
登園できるのはいつ?
手足口病やヘルパンギーナは、診断名だけで一律に「○日休む」と決まっている感染症ではありません。
厚生労働省の保育所向けガイドラインでは、どちらも、
「発熱や口腔内の水疱・潰瘍の影響がなく、普段の食事がとれること」
が登園の目安とされています。
つまり、
熱が下がった
↓
食事・水分がとれる
↓
元気がある
↓
普段どおり集団生活ができる
というところまで回復しているかを見ることが大切です。
登園の判断で大切なのは「熱」だけじゃない
「熱が下がったから、明日は登園できるかな?」
と思ったときは、
- 普段の食事がとれる
- 水分がとれる
- 元気がある
- 口の痛みが強くない
- 普段どおり過ごせる
なども確認してみましょう。
なお、園によって登園届などの対応が異なる場合があります。最終的には、通っている園のルールも確認しましょう。
👉 保育園の登園目安については、こちらの記事も参考にしてください。
保育園の登園目安まとめ
家庭では何に気をつける?
基本的には症状に合わせたケアを行います。
水分を少しずつ
口やのどが痛いと、一度にたくさん飲むのを嫌がることがあります。
一度にたくさん飲ませるより、少量ずつこまめに水分をとることを意識しましょう。
食べられるものを無理なく
口の痛みがあるときは、刺激の少ない食べやすいものを選びます。
「いつもの量を食べさせる」ことよりも、水分がとれているか、少しでも食べられているかを見ていきましょう。
手洗いをしっかり
手足口病やヘルパンギーナは、飛沫・接触・糞口感染などで広がります。
特におむつ交換後や排泄物を処理した後は、流水と石けんでしっかり手を洗いましょう。
こんなときは受診を
次のような場合は、医療機関への相談を検討しましょう。
- 水分がほとんどとれない
- おしっこが少ない
- ぐったりしている
- 強い頭痛や繰り返す嘔吐がある
- けいれんがある
- 呼吸がおかしい
- 症状が強くなっている
- その他、普段と明らかに様子が違う
特に、口やのどの痛みから水分がとれない場合は、脱水に注意が必要です。ヘルパンギーナでは、まれに熱性けいれんや脱水症などの合併症もあります。
まとめ|「どこに症状があるか」と「元気・食事」をチェック
手足口病とヘルパンギーナは、どちらも夏に乳幼児で流行しやすい感染症です。
違いを簡単にまとめると、
手足口病
→ 手・足・口などの発疹が特徴
ヘルパンギーナ
→ 突然の発熱+のど・口の奥の水疱が特徴
ただし、症状には個人差があります。
「病名を当てる」ことよりも、
熱・発疹・口の症状・食事・水分・元気
をまとめて見てあげることが大切です。
そして登園を考えるときも、熱が下がったかだけではなく、普段どおり食事ができ、集団生活を送れる状態かを確認しましょう。


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